乗る楽しさ、駆け抜ける魅力。多くの人々を惹きつけてやまない「自転車」という存在。阿蘇という土地ならではの自転車の楽しみ方を、自転車好きのみなさんに語っていただきました。

乗ると人生が変わる。それを伝えたい。

松﨑猛さん Tea room 茶のこ 店主

松﨑猛( まつざき たけし)

南小国町のカフェ「Tea room 茶のこ」オーナー、サイクリスト、ユニフォームデザイナー、冬の阿蘇で2013年から2019年まで開催されたロードレース「九州Heaven Ride」主催者と多才な顔を持つ。阿蘇サイクリストコンソーシアム委員。

自転車との「再開」が人生を変えた

 自転車には子どもの頃から乗っていました。でもバイクが好きで、当時はその練習だと思ってました。小国から内牧の本屋さんまで、バイク雑誌を買うために行っていたんですよ。その後、念願が叶いバイクに乗っていましたから、このぐらいの年齢になって同じような道を走るとは思ってもみなかったですね。

 自転車との本格的な「再開」は10年前ですかね。義理の父が「2輪が好きなんだったら」ということで、イタリアのデローザというメーカーの自転車を譲り受けたんです。お父さんは相当の道楽の人なので、この自転車も30年以上前のものですけど、本当によく走るんですね。これで自転車の魅力にハマってしまって、すぐレースに参加するようにまでなったいました。Tea room 茶のこ」をはじめた当初は自転車の要素は出していなかったんですが、だんだん自転車のお客さんが増えてきて。震災後お客さんが途絶えがちだった時も、自転車好きのお客さんたちは訪ねてくれて、嬉しかったですね。

自転車もん語り 松﨑猛さん(2)「困難が楽しいなんて他にはない」へ続く

Photo:Takeshi Matsuzaki