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乗る楽しさ、駆け抜ける魅力。多くの人々を惹きつけてやまない「自転車」という存在。阿蘇という土地ならではの自転車の楽しみ方を、自転車好きのみなさんに語っていただきました。

乗ると人生が変わる。それを伝えたい。

松﨑猛さん Tea room 茶のこ 店主

松﨑猛( まつざき たけし)

南小国町のカフェ「Tea room 茶のこ」オーナー、サイクリスト、ユニフォームデザイナー、冬の阿蘇で2013年から2019年まで開催されたロードレース「九州Heaven Ride」主催者と多才な顔を持つ。阿蘇サイクリストコンソーシアム委員。

 

困難が楽しいなんて他にはない

 自転車乗りは自然とアクティブな方が多くなるんですが、本格的に自転車に乗るのは精神的にも大変なんですよ。でも、その「困難」を楽しんじゃうところが、自転車の魅力ではないかと。特に、小国で自転車の国際レースがあり、スタッフとして参加した時に世界観というか、意識が変わったんです。自転車乗りってなぜかクリエイターがたくさん集まるんです。創造的な方々を魅了する力があるんですよね。その一方で、スポーツに縁遠かった40代の方が自転車に乗りはじめ、かなりハマって50代でトライアスロンに出ちゃったりする。仲間で「朝練」しよう!となると、長い時間乗りたいから夜中の3時からスタートとかになったり(笑)。3時は朝じゃない!深夜徘徊だと怒られたこともありましたね。常識に縛られず自分次第で、自由に楽しめるのが自転車の大きな魅力だと思います。

 そんな世界に関わることで、自転車用のジャージをデザインする機会に恵まれたり、「九州Heaven Ride」というイベントの主催者になったりしたんですね。以前にチームで出場したレースで優勝して目標が叶い、これから何しよう?と考えた際に、ああ僕は自転車、ロードバイクの良さを津会える人になろうと思ったんです。

自転車もん語り 松﨑猛さん(3)「阿蘇はどこを走っても楽しい」へ続く

Photo:Takeshi Matsuzaki