自転車もん語り 薄井 良文さん第1回(全4回)

乗る楽しさ、駆け抜ける魅力。多くの人々を惹きつけてやまない「自転車」という存在。
これは、阿蘇という土地ならではの自転車の楽しみ方を、自転車好きのみなさんに語っていただくコーナーです。

人生は自転車と同じ
こぎ続けることで前へと進んでいく

薄井 良文さん あそBe隊 隊長

Yoshifumi Usui

薄井良文消防士·山岳救助の隊員を経て「WakuWakuOFFICE」を発足。「あそBe隊」の隊長を務めるかたわら、あそBe隊楽団の代表、環境省自然公園指導員、阿蘇エコツーリズム協会理事、自然体験指導者 防災士 衛生管理者など、「遊び」と「自然環境」に関する様々な取り組みを行っている。


これまでの経験が今につながっている

薄井良文 若い時、新宿消防署で消防士として救命活動を行ってましたが、父の死をきっかけに阿蘇に戻り広域消防本部へ。ここで山岳救助、レスキューヘリと数多くの救急活動に尽力してきました。

 その頃から、趣味でアウトドア全般、何でもやってきました。自転車もその中の一つで、一度やり出したら魅力に取り憑かれてしまい、30代前半の頃はマウンテンバイクに乗り、霧島の大会や他にも数多く出場しました。

 そういった経緯もあり、ここ阿蘇で自然体験学習の一環として子どもたちにキャンプ、登山、レクレーション体験のガイド活動を行うようになりました。

 それからおよそ30年務めていた広域消防本部を早期退職して、2015年4月に現在の「WakuWakuOFFICE あそBe隊」を発足。活動の一つに自転車を取り入れた、阿蘇の自然を満喫していただくプランを提供・ガイドを行ってます。

 現在の隊員の中には、体験学習の参加者だった子どもたちが何人かいて、大人になって私のことを覚えていて入隊を希望してくれました。それってすごく嬉しいことですよね。

 「あそBe隊」の活動の傍ら、県や市から講義のオファーをいただき、「いのち」などをテーマとしたお話をさせて頂くようになりました。自然というのは美しい面もある一方、時に牙をむく恐ろしい一面も持ち合わせています。その二面性とどのように付き合っていくか、また、災害に見舞われ大切な人を失った悲しみとどう向き合っていくか。いつまでもネガティブな考えではなく、救われた命を次につないで、心の成長に結びつける。この講義やガイドの中ではそのかじりを伝えることができたらと思います。

自転車もん語り 薄井 良文さん第2回(全4回)へ続く。