乗る楽しさ、駆け抜ける魅力。多くの人々を惹きつけてやまない「自転車」という存在。阿蘇という土地ならではの自転車の楽しみ方を、自転車好きのみなさんに語っていただきました。

※記事内容は、フリーペーパーAsoBoAso掲載時のものです。

自転車もん語り 宮下清(1)

宮下 勇さん

阿蘇中央高等学校教諭

宮下勇さん 阿蘇中央高校清峰校舎グリーン環境科にて林業を専門に指導。28歳で八代農業高等学校に赴任し、マウンテンバイク部の顧問を11年間務める。

※阿蘇サイクリストコンソーシアムのメンバー。

未経験で取り組むクロスカントリー

 クロスカントリーっていうのは、山の林道とかスキー場みたないなところにコースを作って、1周3、4キロを6周回とか。それをマウンテンバイクで登って降りて、ていう。結構ハードな競技だと思います。

 でも、ガチガチに勝ち負けだけじゃなくて、純粋に楽しいは楽しいと思います。自然のいろんな景色を観れるんでですね。山は景色もどんどん変わるし、何一つ同じ条件はないし。雨が降ればまた全然変わって。山の道は根っこがこんな剥きだしになったりして、すごい難しいんですよ。

 でもそういうとこも実はラインがあって、ここはこう行くと登れる、とか。だからサドルの高さ、サドルの角度、ハンドルの幅、角度、もう無限に調整するところがあって。あと、どのスポーツ競技もその子のポテンシャルというのが大きいですけど、マウンテンバイクとかそういう機械系は、タイヤがパンクしたら1番でも一気にリタイアになるんですよ。どんなにその子が強くても。なので日々のメンテナンスはすごく大事で。練習、試合は雨の中とか水たまりとか走るし、下手したら川みたいなとこも「ジャッ」と行くので。だからとにかく終わったら拭きあげる、油を注す。面倒くさいんですよ、でもそれをしとかんと、ある日レースで走ってらたシフトが全然動かないとか、気づいたらチェーンがぼろぼろになって切れて、とか。

 なので自分の体、精神を鍛えることと、自転車を常に整備するっていうその二つを頑張らんといかんとですね。まあでも、レースの成績もあるけど、練習で「よっしゃ今日はあの山のとこまでいくぞ」って、みんなでよーいドンで。当然順番は差がつくけど、最後までみんなで登り切って、山から見る景色は最高で。あれはいいですね。

自転車もん語り 宮下清(3)へ続く